〈数学〉2乗(平方)を暗算で簡単に計算する方法

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この記事は、自然数の2乗の値を簡単に頭の中で計算する方法について解説します。理由や証明まで本記事に記載!ここでひっ算は全く不要です!!本記事には練習問題も記載しています。

計算の導入

ある自然数Xの2乗を暗算で計算するときは以下の式を使います。
X2=(X+a)(X-a)+a2
aにはどのような数を入れてもこの式は成り立ちます。

具体的な計算方法

17の2乗を計算する場合を考えます。X2=(X+a)(X-a)+a2のXに17を代入すると、
172=(17+a)(17-a)+a2
となります。ここでaに何の数字を入れれば簡単に計算ができるか考えます。(17+a)または(17-a)の値が10の倍数になれば暗算しやすいですよね?ここで今回はa=3を代入することにします。(a=7も可)あらためて式にa=3を代入すると、
172=(17+3)(17-3)+32=20×14+9=280+9=289
のように頭の中でできる計算ばかりです。

計算式の証明

ここで、X2=(X+a)(X-a)+a2の式はなぜ成り立つか分かりますか?実はこの式は有名な因数分解公式の式変形から得られます。
X2-a2=(X+a)(X-a) という因数分解の公式の両辺にa2を加えてください。すると、
X2=(X+a)(X-a)+a2の式が得られることが分かります。
この式ではXにもaにもどんな数を入れても成り立ちます!

練習問題1

X2=(X+a)(X-a)+a2の式のX=24の場合を考えます。

〈解答例1 a=4のパターン〉
242=(24+4)(24-4)+42=28×20+16=560+16=576

〈解答例2 a=6のパターン〉
242=(24+6)(24-6)+62=30×18+36=540+36=576

どちらの場合も答えは576となります。不安であればひっ算や計算機で求めてみてください。

大きな数への応用

X2=(X+a)(X-a)+a2の式を応用すると、大きな数の2乗も計算することができます。
具体的に187の2乗を計算してみましょう。X=187,a=13とすると簡単にできそうですね。
1872=(187+13)(187-13)+132=200×174+132
となります。200×174は頭の中で計算できても、132の計算に戸惑うのではないでしょうか。ここで再度X2=(X+a)(X-a)+a2の式の出番となるのです!!!
132=(13+3)(13-3)+32=16×10+9=169
と求まります。再度元の1872の計算に戻り、
1872=(187+13)(187-13)+132=34800+169=34969
と求められました!
このように数が大きくなったときは2乗の計算を複数回行うことで解決できます。
もちろん、もっと大きな数で行おうとすると暗算も限界が来てしまうと思われますが。

小数への応用

自然数だけでなく、小数へもこの式は応用できます。
例えば1.22を計算するとします。X=1.2を代入すると、
1.22=(1.2+a)(1.2-a)+a2
先ほど同様にaに何を入れれば計算が楽になるか考えると、a=0.2が思い浮かぶと思います。
1.22=(1.2+0.2)(1.2-0.2)+0.22=1.4×1+0.04=1.44
と求められます!
このように小数の範囲でも2乗は暗算で求められることが分かりましたね!

様々な数の2乗はX2=(X+a)(X-a)+a2の式を利用することで暗算で簡単に求められることがご理解いただけたでしょうか?これからはぜひ、この式を利用して2乗の計算をしてみてください!

不明点等はお気軽に下部のコメント欄からお書きいただければ幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。

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