〈数学〉皆一度は間違える、√xの2乗の正体は?

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「ルートxの2乗(√x2)」は一体いくつなのでしょうか?多くの人は
√(x2)=xだと思っていませんか?
しかしこの式は正しくありません。正しくは
√(x2)=|x| (ルートx2=絶対値x)
です。なぜこの式の方が正しくなるんでしょうか?

具体的に数字を入れてみよう

例えば、x=3のときを考えます。つまり、√32の値を考えます。32=9ですので、
√32=√9=3
と変形ができるはずです。もともとx=3を代入していたわけですから、計算結果も3(xと一致)となりこれは正しい計算だったといえます。

では、x=-3のときはどうでしょうか?(-3)2=9ですので、
√(-3)2=√9=3
となってしまいます。もともとx=-3を入れていたのに、答えは-3とはならないのです!

場合分けして考えよう

x=-3としたときに√(x2)=xでは成り立ちませんでした。
これはなぜでしょうか。実は√(ルート)の性質を考えなければいけないのです。
一般に、√nの符号は正です。つまり、√(x2)の値は負にはなり得ないのです。
それでは具体的にxが0以上の場合と負の場合で場合分けして考えましょう。
(1) x≧0のとき
√(x2)=(x2の平方根のうち正のもの)=(x,-xのうち正のもの)=x
(2) x<0のとき
√(x2)=(x2の平方根のうち正のもの)=(x,-xのうち正のもの)=-x
ここで、x<0と仮定しているのでxは負、-xは正となります。

以上の結果から
√(x2)=x (x≧0のとき)
√(x2)=-x (x<0のとき)
と分かります。これはつまり、√(x2)=|x|を表していませんか?

このように、具体的に数字を入れたり、正の場合と負の場合で場合分けをすることによって、√(x2)の値を正しく求めることができます。

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