〈古文〉奈良時代の助動詞「す」について解説

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 今日は奈良時代に使われていた「」という助動詞について解説していきたいと思います。平安時代以降はほとんど使われなくなった助動詞の1つですね。

活用・接続

〜助動詞「す」の活用〜

さ・し・す・す・せ・せ

 接続については、未然形です。

意味

 意味は、尊敬になります。「お…なさる」みたいな訳でいいでしょう。

例)本を読ま(本を読みになる

 なんか、使役の助動詞みたいですね。ただし、活用パターンが違うので、あれとは別物ですよ。

平安時代以降

 平安時代以降になってくるとこの助動詞は使われなくなります。尊敬の助動詞は「る」「らる」「す」「さす」などだけが使われるようになります。

 しかし、奈良時代の助動詞「す」の名残は残っています。それが、「おぼす」という動詞です。この動詞って「お思いになる」という意味で、尊敬語の1つですよね。なんで尊敬のニュアンスを持つかといえば、実はこの助動詞が由来だったのです。

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