〈古文〉覚えにくい敬語動詞「参る」の用法

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 今回は、古文の最重要頻出単語である「参る」の用法をまとめます。

本動詞の「参る」

尊敬語「召し上がる」「お召しになる」

 まずは、尊敬語の本動詞用法です。これは「食ふ」「飲む」「着る」の尊敬表現になります。何か食べ物が出てきたら「召し上がる」、衣服系が出てきたら「お召しになる」と訳しましょう。

謙譲語「差し上げる」「行く」「為」

 まずは、「与ふ」の謙譲表現として、「差し上げる」と訳すことができます。何かモノがセットで出てきたらこのように訳しましょう。

 さらに、行く・来の謙譲表現として「参上する」と訳すこともできます。これは分かりやすいでしょう。

 一番やっかいなのは「為(す)」の謙譲表現である「して差し上げる」というものです。これは、英語でいうならdo(する)の謙譲語ですので、ある意味オールマイティに使えてしまうものです。ですので、これが出てきたら「して差し上げる」と仮で訳したうえで文章を読みながらより適切な訳を考えてみましょう。

補助動詞の「参らす」

謙譲語「お~申し上げる」

 まず注意事項として、「参る」に補助動詞用法はありません。代わりに「参らす」が補助動詞として使われます。意味は「お~申し上げる」などが無難ですね。尊敬語用法は、ありませんよ。

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