〈化学〉ハーバー・ボッシュ法について分かりやすく解説!

化学の記事のサムネイル 化学
化学の記事のサムネイル

 今回は無機化学の定番であるハーバー・ボッシュ法について解説したいと思います。

ハーバー・ボッシュ法とは?

 アンモニアの工業的製法です。アンモニアの化学式は皆さんご存じの通り、NH3ですね。窒素と水素を組み合わせることで作られます。ただねぇ、窒素って厄介なんですよ~。なんたって反応性に乏しい物質ですから。安定性の窒素という評判が裏目に出てしまうんですね。ただ反応としては以下のような式になります。

N2 + 3H2 → 2NH3

 まあここまではなんとなく想像がつくことだと思います。ただし問題は、窒素原子の共有結合を解くのに苦労するんですよ。そこで高温・高圧下で鉄を主体とした触媒を用いて反応させます。これこそが、ハーバー・ボッシュ法です。ハーバーさんとボッシュさんが開発しました。

なんで高温・高圧下?

高圧

 高圧で反応させる理由は、ルシャトリエの原理を活用してアンモニアの収率を上げるためです。当然高圧にすればするほど平衡が右に動きますね。

高温

 「高温にするのは高圧にするのと同じ理由です!」と言いたいところですが、ルシャトリエの原理だけを考えると実は低温の方が望ましいです。それでも高温にする理由はなんだか分かりますか? これは反応速度が大事になってきます。反応速度は速い方が当然いいので、そのために高温にしておきます。低温で反応させると時間かかってしょうがないんでね。

まとめ

 ということで今回はハーバー・ボッシュ法について解説しました。なぜ高温・高圧にするのか知らなかった人も多いと思います。ぜひ知っておいてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました