「復習が重要だ」という事については、今までの学校生活などを通して沢山聞いてきたことだと思います。ただ、復習とはそもそもどのようなものなのか、どのような役割を果たすのか、しっかりと理解しながら学習を進められているとはっきり言える人は少ないと思います。ここでは皆さんに復習の本質を知ってもらい、これからの学習に大いに貢献して貰えると幸いです。
復習の必要性
この記事を読んでいる皆さんはとても賢いので、授業などを受けたらすぐに理解できることだと思いこんでしまいます。そしてそれがあたかも生まれた時から知っているかのような自信を持ち、復習を怠ってしまうことが多く見られます。私も以前まではそのような事が多々ありました。
しかし、当たり前の話になりますが、試験で点数を取るためにはまず安定した記憶の定着が必要です。そして記憶の定着のためには学習内容の反復が必要です。これが復習することです。ここまでは自明ですね。
復習の本質
では、反復する、もう一度繰り返すことが、どうして記憶の定着に結びつくのか、この因果関係をしっかりと繋げてあげる必要があります。反復が記憶の定着に結びつく脳の構図を簡単に説明しようと思います。
ある小さな部屋があります(短期記憶)、その部屋のある生き物がいます。海馬くんです。海馬くんは通常うとうとしており、海馬くんの目の前に流れていく膨大な量の情報はぼんやりと流されてしまいます。
そこで、その情報をもう一度、キラキラに装飾させた状態で海馬くんにもう一度提供してあげると海馬くんがはっと目を覚まし、これは重要な情報だと思い、それらを奥にある大きな部屋へと運んでくれるのです(長期記憶)。この運ばれる先が大脳皮質ですね。このようにして記憶が定着されていくのです。
復習の実践法
ここで重要なのが、もう一度繰り返す際に、学習内容をキラキラ装飾させたという点です。どういうことなのか。一回学習した内容を定着させるため全く同じやり方で繰り返すのはあまり効率の良い方法とは言えません。海馬くんが重要な情報だと認識しない恐れがあるからです。
復習する際に、アウトプットを意識して、何か工夫をして学習内容を確認してあげるとより強調され、整理された状態で頭に入ります。
では、具体的にどのような工夫をすればいいのか、沢山の方法はありますが、ここでは授業の内容を「再現」してみるということを取り上げます。
授業などで教師が説明した内容を改めて自分で流れを意識しながら忠実に再現するということです。その際に誰かに授業するように、また声に出してやるのも授業の要点の再確認ができるなど、非常に効果的です。
おわりに
ここまで長々と説明してきましたが、最終的には自分で実践し、試行錯誤していくことが必要不可欠です。ぜひ復習の役割を意識した上で、軽視せずに学習のルーティンに取り入れて貰えばと思います。
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