今回は、テスト頻出の酵素の3つの性質を整理していきます!
基質特異性
酵素は、作用する相手(基質)が決まっているという性質があります。これを基質特異性と言います。「え、別に普通じゃね?」って思った人! 全然普通じゃないよ!!
みなさんが通常知っている物質って、さまざまな化学反応が起こりますよね。しかし、酵素というものは特定の物質にしか反応しません。例えば、アミラーゼについては、デンプンに対してのみ作用し、タンパク質や脂質に対しては一切作用しません。わかりやすく例えると、鍵と鍵穴の関係って言われます。どちらも別のものには代替できないもんね!
最適温度
また、酵素が反応する最適温度というものが存在します。「別に普通じゃん」って思わないでくださいよ! 普通の物質に最適温度は存在しません。なぜなら普通の物質は温度を高くするほど反応速度も上がりますからね! 最適温度は∞℃(これは極端ですが…)になるわけです。
一方で、酵素の主成分はタンパク質です。タンパク質は高温では立体構造が崩れて性質が変わってしまいます。これを変性と言います。生卵をフライパンの上に落とすと目玉焼きになるでしょ。あれだって変性です。変性した結果、酵素の働きは失われてしまいます。こちらは失活と言います。こういった性質があるため、ある温度を超えてしまうと反応速度が鈍くなってきます。だから最適温度が存在するのです。
最適pH
また、最適pHも存在します。これはものによって変わってきますが、3つくらい覚えておきましょう。
アミラーゼは、pH7が最適pHです。だ液は中性だもんね。一方で、酸性の胃液に存在するペプシンはpH2が最適です。また、すい液のトリプシンについては、pH8の弱アルカリ性でよく働きます。
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