〈政経〉参議院選挙の仕組みを解説 〜全国から投票できる人もいる?! 有名人候補者が多いのはどうして?〜

公民

 こんにちは! 参議院選挙まで、残りわずかとなってきました。7/5, 7, 9, 11の記事は参議院選挙に関係した投稿を行います。

 今回は、参議院選挙の仕組みについて解説していきます。

そもそも参議院とは

 参議院って何?って人はいませんよね! 日本の国会は衆議院と参議院の二院制です。なんで二院制なのかわかりますかね。「議論を慎重にするため」というのが一応の理由です。そんなわけで、衆議院とは選挙制度などがいろいろ異なっています。

 議員定数は248人です。このうち選挙区から148人、比例代表で100人選出されます。任期は6年で、解散はありません。また、被選挙権は30歳以上に認められています。任期は衆議院より長いですが、出馬できるのが30歳以上なのでやや遅いですね。

参議院の選挙制度

 参議院は248人いますが、毎回の選挙で改選するのは124人だけです。そのため6年の任期に対して、3年ごとに半数を改選します

 ちなみに、今回の参議院選挙2022では、神奈川の補欠選挙1名を含めているため、125人が選出されることになります。

 参議院の選挙には選挙区比例代表の2制度があるので、それぞれについて詳しく解説していきます。

選挙区制度

 選挙区制度は、1つの選挙区から1名以上を選ぶ制度です。選挙区選出が全部で148人いますので、今回の選挙で選ぶのは74人ですね。ただし、神奈川選挙区で欠員が生じたので、計75人選ぶことになります。

 基本的には、各都道府県を1つの区としています。ただし、人口があまりに少ない都道府県については2県がまとめられています。鳥取県と島根県で1選挙区、徳島県と高知県で1選挙区を作っているため、合計は45選挙区になります。東京は6人、埼玉・神奈川・愛知・大阪は4人、北海道・千葉・兵庫・福岡は3人、茨城・静岡・京都・広島は2人、それ以外の選挙区では1人を選出します。ちなみに上で述べた神奈川の補欠選挙については、得票数が5番目に多かった人が入るそうです。この枠は3年しか任期がないので、最下位で選出された人になるわけです。

 投票においては、各選挙区で立候補している人の中から自分が応援したいと思う個人名を記入します。それで最も得票が多かった人から順番に選出されます。

比例代表制

 比例代表制は、政党の得票数に応じて議席を割り当てる制度です。衆議院にも同じようなものがあります。参議院の比例代表選挙においては、全国を1つのブロックに分けます

 投票においては、全国区の比例代表で立候補している個人名もしくは政党名を記入することができます。いいですか? 比例代表で立候補している人の名前を全国どこからでも書くことができます。

 当選については、政党票+個人票の合計数をもとに、ドント式で各党や団体に割り当てます。ドント式の説明は今回は省略します。例えば、A党の当選人数が5人だったとしましょう。そうなると、A党から当選させる5名を選ばなくてはなりません。衆議院の場合はあらかじめどの順番に当選させるかの名簿が存在しますが(拘束名簿式)、参議院にはありません(非拘束名簿式)。そこで使うのが個人票です。得票が多かった候補者から順番に当選していく仕組みになっています。この仕組みだと、タレントなどの有名人を立候補させた方が得ですよね。だって、タレントが集めてくれた票も政党の票に含まれるわけですから! そのため、各党が著名人の推薦に力を入れているわけです。

まとめ

 今回は、参議院選挙の仕組みについて解説しました。ぜひ選挙権がある人は選挙に行き、ない人もテレビなどで情報収集してみてください! 衆議院より地味だなんて思わないでくださいよ、東京や京都のかなり面白いですからね!

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