こんにちは。衆議院総選挙に向けて政党解説を行なっています。今回は、「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」という政党について解説していきます。
党史
結党
2013年に元NHK職員の立花孝志が中心となって「NHK受信料不払い党」を設立しました。党の基本方針は、NHKの受信料の撤廃です。まあ受信料って高いもんね。それは認めるけど。まあそんな話は置いといて、1ヶ月後には党名を「NHKから国民を守る党」としました。この名前が、みなさん一番知ってるんじゃないかな。
これ以降、各種地方自治体選挙に候補者を擁立するようになります。2015年には立花党首が船橋市議会議員選挙に当選したことで、初めて議席を獲得します。さらに2016年の東京都知事選挙にも立花党首が立候補しまして、ここで「NHKをぶっ壊す!」という例の決まり文句が有名になりました。もちろん当選したのは小池百合子さんです。しかし落選こそしましたが、この選挙でN党が有名になったといっても間違いではないと思います。
党勢の拡大
2019年の統一地方選挙では、47人の候補者を擁立し26人が実際に当選しました。その後、立花孝志党首は堺市長選にも挑戦しますが、こちらは落選です。
また、同じく2019年の参議院選挙でも候補者を擁立し、ついに国政進出を目指すことになりました。そして、立花党首は比例代表として当選しました。これでN党は国政進出です。しかし、まあまだ1人です。やっぱり国会の議席はもうちょい欲しいよね。そこで、無所属の国会議員に声をかけて、入党を打診するようになりました。結果として日本維新の会を除名された丸山穂高議員が合流することになりました。
ただし2020年の3月には少し厄介な事件も起きています。不正競争防止法違反と威力業務妨害の疑いで、家宅捜索を受け、立花党首が書類送検・在宅起訴されてしまいました。これは、NHKとのちょっとしたいざこざだと思ってください。
度重なる党名の変更
2020年5月には、「NHKとコロナの自粛から国民を守る党」に党名を変更しようとしますが、のちに撤回しています。
2020年の東京都知事選では、立花党首がホリエモン新党の公認候補として出馬しましたが、得票数はいまいちでした。1年前の参議院選挙よりも話題性は薄かったですね。
2020年の11月には「ゴルフ党」に党名変更しようとします。今度は、ゴルフ場利用税の撤廃も訴えようとします。もちろんNHKの受信料も反対ですよ。しかし結局これは撤回。
続いては、「民主党」にしようとします。しかしこの名称は、「立憲民主党」「国民民主党」が略称として用いているために総務省が却下しました。
次は、「NHKから自国民を守る党」にします。これは総務省からOKが出ました。ただし立花党首は略称を「自民党」にしようとしたため、こちらの略称については総務省が却下しました。
2021年1月には「NHK受信料を支払わない方法を教える党」に党名変更しました。略称は「NHK党」になります。
その後も「古い政党から国民を守る党」「嵐の党」など相次いで党名変更しました。もうね、気づいたら変わってるのよね。
今回の衆議院総選挙では、「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」という政党名で挑むことになりました。果たして今回は衆議院議席を初獲得できるのか、注目ですね。ちなみに、昨日投開票の山口補欠選挙では、へずまりゅう氏がNHK党公認で出馬していました。結果は、惨敗でしたね。来週は挽回できるのか? みなさん注目ですよ〜。
政策
この政党の基本方針は、NHKの受信料問題を解決することにあります。目標は、NHK受信料を支払っている人だけがNHKを見ることができるようにすることです。世の中には面白い民放がたくさんあります。国民はそこには受信料を払っていません。一方でNHKには受信料を払っていますが、それで実際に見ている人がどこまでいるのかはわかりませんね。そこの問題を解決しようとしているのが、この党になります。
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