〈世界史〉地域別解説 古代オリエント

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 今回はアッシリアによって統一されるまでの古代オリエントの王朝の流れを地域別に見ていきます。

メソポタミア

 初めてメソポタミアでできた王朝は、シュメール人のウル第1王朝です。ウルを中心に初めて王朝を建てました。次に出てきたのがアッカド王国ですね。サルゴン1世が統一しましたね。アッカド王国の次は、シュメール人のウル第3王朝が登場しますが、こちらは程なくして滅亡します。

 続いて出てくるのが、バビロン第1王朝(古バビロニア王国)ですね。ハンムラビ王を輩出した王朝になります。こちらはヒッタイトに滅ぼされます。以降のメソポタミアはヒッタイト・カッシート・ミタンニの三国分立時代となります。そしてこれらの三国滅亡後にオリエント全体を初めて統一したのがアッシリアですね。

エジプト

 エジプトは民族の交代がほとんどありません。だって山や海に囲まれてて、全然異民族が侵入できないんだもん。

 エジプトは都市国家の成立後、上エジプトと下エジプトに分かれていましたが、これを統一したのがメネス王になります。以降エジプトには30王朝が順番に交代していきます。ただね、この30王朝の中にも”比較的盛り上がってた時”と”そうでもない時”があったわけですね。この”盛り上がっていた時”は大体3回あったので、それぞれを古王国・中王国・新王国と呼んでいます。

 古王国では、首都はメンフィスに置かれました。そしてピラミッドの建設がなされたことが最も大事だと思います。

 中王国では首都がテーベに移りました。末期になるとヒクソスという異民族に攻め込まれて、中王国は滅亡します。以後は、ヒクソスが実権を握りました。

 そのヒクソスを追い出して成立したのがエジプト新王国です。新王国では4名の王を覚えてください。トトメス3世、アメンホテプ4世、ツタンカーメン、ラメス2世の順番です。トトメス3世は領土を拡大し、アメンホテプ4世が王権を強化したと覚えておきましょう。詳しい政策についてはここで触れないでおきます。

 新王国については「海の民」(ヒッタイトを滅ぼした民族)によって滅ぼされました。そしてそれ以降低迷した時代が続きました。一国だけ覚えてください。エジプト第25王朝です。実はこれがクシュ王国と呼ばれるやつなんです。みなさんはイスラームの分野で勉強するクシュ王国ですが、実はこれエジプト第25王朝です。そしてこの王朝がアッシリアに攻められてオリエント統一に繋がっていき、一方のクシュ王国はメロエ王国になるんですね。

シリア・パレスチナ地方

 シリア・パレスチナ地方については、ユダヤ人・アラム人・フェニキア人などがいました。陸の交易で活躍したのがアラム人、海で活躍したのがフェニキア人です。そして、エジプトからやってきたユダヤ人はヘブライ王国を建国しましたが、のちにユダ王国とイスラエル王国に分裂してしまいます。

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