今回は安定陸塊・新期造山帯・古期造山帯についてそれぞれ解説していきます。
安定陸塊
安定陸塊とは、名前の通りで「安定している」大陸のことです。先カンブリア時代の造山運動によって形成された陸地になります。数億年も前ってことですね。
長きにわたって存続しているからには、いくつか特徴が見られます。まずは、長い間風雨にさらされることで、表面は平坦になっていきます。山地や山脈は見受けられませんね。
また鉄鉱石がよく採れます。鉄鉱石といえばみなさんはどの国のイメージですか? やっぱオーストラリアですよね。オーストラリア大陸は代表的な安定陸塊です。そのほかにも、アフリカ大陸の大部分や南アメリカ大陸のブラジル側地域(チリなどの反対側)も安定陸塊です。この3つの共通点わかりますかね。かつてのゴンドワナランドを形成した地域ですよ。
忘れた人はこちら。
そのほかにも、ヨーロッパ側のロシアや、朝鮮半島を含めた中国の一部、北アメリカ大陸の東側の多くも安定陸塊です。お手持ちの図説で地図を見ておきましょう。
ちなみに少しマニアックなお話もします。安定陸塊の代表例として、楯状地や卓状地というものがあります。楯状地というのは、先カンブリア時代以降に造山運動を受けなかった安定陸塊の地表面が侵食されたことで楯を伏せたような形になっていることから名付けられたものです。卓上地というのは、楯状地の上に古生代以降の地層が水平に堆積して平地になったところを言います。
古期造山帯
古期造山帯は古生代の造山運動によって形成された陸地になります。まあ安定陸塊に比べれば少し新しいかな。風雨による侵食を受けきってはいないので、平坦な地になり切らず、低い丘陵が見られます。
有名なところでいくと、アパラチア山脈やウラル山脈などですかね。どちらも比較的高さの低い山脈ですね。また、オーストラリアやアフリカのほんの一部は古期造山帯に入ってます。あとは中国の一部も古期造山帯になります。
また、古期造山帯では石炭が豊富に埋蔵されています。
新期造山帯
新期造山帯は新生代の造山運動によって形成された陸地になります。比較的新しいため、険しい山が多いです。また、火山や地震といった自然災害が多いです。一方で温泉や山岳といったものは観光資源にもなります。ということは、地震や温泉の多い日本はここに入りますね。
代表例は環太平洋造山帯とアルプス=ヒマラヤ造山帯です。環太平洋造山帯とは、太平洋を一周するように形成された造山帯で、アンデス山脈・ロッキー山脈・日本列島・ニューギニア島などがこれに属します。一方のアルプス=ヒマラヤ山脈は、アルプス山脈・ヒマラヤ山脈・チベット高原などが属します。
銀や錫などの資源が豊富です。また、新期造山帯では石油が豊富なところが多いですが、日本の場合はイマイチですね。
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