〈日本史〉基礎通史⑦ 明治時代の身分制度②

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 今回は明治時代の身分制度について紹介します。明治時代は江戸時代からの大きな変化が、至る箇所に見られました。その一つが身分制度なわけですが、江戸時代まではざっくりいうと士・農・工・商の順だったわけです。しかし、江戸時代も中頃になってくると貨幣経済が浸透し、商人が経済の中心的な役割を果たすようになってくるわけです。そのようなことから、江戸時代の身分制度はある意味壊れていたのかもしれませんね。

 明治になると政府は、市民の身分の違いをなくし皆「平民」という扱いをするようになります。これを「四民平等」と言います。これまでは公卿や大名と呼ばれていた身分の人々は「華族」と呼ばれるようになり、武士身分の人々は「士族」と呼ばれるようになります。そして、農民、工人、商人の人々を「平民」と呼ぶようになったのです。この流れの中で、江戸時代に強制的に作り出された被差別身分の人々も「平民」と呼ばれるようになったのです。この江戸時代に作り出された被差別身分の人々を指す名称がありますが、今現在の世の中で、そのような名称を使うことは大変なタブーとなっていますので、使わないようにしましょう。

 この新しい身分制度は、江戸時代の士農工商と違い、身分の差に関係なく結婚ができるようになったりしているため、一見すると素晴らしい改革のように見えますが、実際には明治の中頃までは華族、士族と平民との間では少なからず身分的な格差残ってしまったので、明治時代は江戸時代とは違った天皇を頂点とした身分制度が残ってしまっていると考えることができるわけです。

 今回の範囲で、特に重要となってくる場所は明治時代になると、身分に関係なく人々が結婚できるようになったことともう一つ、「苗字」をつけることができるようになったことです。苗字は今は誰でも持っていますよね。例を挙げると山田太郎さんがいたとします。ここでいう苗字は「山田」の部分であり「太郎」の部分は名前に当たるわけです。

名字がつけられるようになったことは明治時代の身分制度改革の大きな変化の一つでああるのでしっかりと覚えていてください。

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