〈化学〉無機化学対策に必要な鍾乳洞の仕組みについて解説

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 こんにちは。今回は無機化学分野で問われることのある鍾乳洞の仕組みについて解説していきます。

鍾乳洞の仕組み

 石灰岩CaCO3でできている地層を考えます。ここに二酸化炭素CO2を含む水が流れてくると、これが一気に水に溶けてしまいます。そしてここでできた隙間こそが鍾乳洞になります。

反応の中身

 そもそも石灰石ってどうやって作るか知っていますか? 知っているはずですよ。よく使う「あの反応」ですから。石灰水に二酸化炭素を加えたら白く濁るっていうあの反応です。さすがに思い出しましたね。反応式を書いておきましょう。

Ca(OH)2 + CO2 → CaCO3 + H2O

 石灰水Ca(OH)2二酸化炭素CO2を加えた際、できる物質が石灰石CaCO3だったはずです。で、今回話しているのはその石灰石にさらに二酸化炭素を加えたらどうなるかっていうことです。その反応式も書いておきましょう。

CaCO3 + H2O + CO2 → Ca(HCO3)2

 となります。石灰石CaCO3に二酸化炭素と水を加えると、水に溶けやすいCa(HCO3)2ができます。本来ならこれで白く濁った水が透明になります。

 この仕組みと同じことが先ほど話した鍾乳洞でも起きています。思い出してください。石灰岩の地層に二酸化炭素を含む水が流れてくるんですよ。まさに上の反応じゃないですか。水に溶けやすいCa(HCO3)2が水に溶けてしまった結果、空洞ができてしまい、そこに鍾乳洞が誕生するのです。ですから、鍾乳洞でポタポタ垂れてくる水の正体は、Ca(HCO3)2を含んだ水なんです。

まとめ

 今回は鍾乳洞について解説しました。まあ一般常識として知っていても面白いですし、無機化学でも稀に聞かれるので、覚えておいた方がいいですね!

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